失敗せずにダイエット情報を取り入れたいなら自覚するべき「確証バイアス」

確証バイアスについて知らないと、ダイエット成功までに遠回りをしてしまう可能性が高いです。

なぜなら

人は、信じたいものを信じようとする生き物
だからです。ざっくり言うと、この「信じたいものを信じちゃう」というのが確証バイアスです。なので、何か情報を仕入れようとするなら、この、人間には「信じたいものを信じようとしてしまう」という傾向がある、という確証バイアスのことを、頭の中にポンと置いておかなければなりません。

この記事では、おすすめの「ダイエット情報との向き合い方」と合わせて、確証バイアスについてお伝えしています。せっかくなのでぜひこの機会に「確証バイアスとは何か?」について頭に入れてみてください。自分に合わない、間違ったダイエット法を選んでしまわないためにも。

確証バイアスとは

確証バイアス~、なんていうとなんだか難しい言葉のように聞こえますが、なんてことはありません。

確証バイアスを簡単に説明するなら、

「人は自分が信じたい考えに味方してくれるような情報ばっかりを集めちゃう」

っていうことです。

確証バイアスの例を挙げるならそうですね〜、、

「自分には音楽の才能がある」っって信じたい人は、自分に音楽の才能があると感じられる情報(たとえば売れてるミュージシャンと自分の共通点とか、性格診断の「芸術家肌」みたいな診断)ばかりに目を向けがち、

とか、こじらせオタク、推しを持ち上げる情報だけを集めて「かっこよくて性格もいい完璧な推し」を信じたいから、もし推しが何かやらかしてもその(信じたい幻想の中の)推しを否定するような情報は完全に無視したり、推し以外の人のせいだと思いがち、、

みたいなのは確証バイアスなんじゃないでしょうか。笑

もっと難しい感じの説明でいうなら、コトバンクから引っ張ってくると

確証バイアスとは、「自分の願望や信念を裏付ける情報を重視・選択し、これに反証する情報を軽視・排除する心的傾向。」

とありますね。

要するに、

人は一度正しいと思ったら、それが正しいと証明する情報ばかり集めて、逆にそれを否定する情報はシャットアウトしてみなかったフリをしてスルーしまう性質を持っている、ということです。

ちなみに「バイアス」だけの意味は「考え方の偏り」です。

なぜ確証バイアスを自覚する必要があるのか?

ここまでで、

なぜ確証バイアスの存在を知っておく必要があるのか、

なんとなくわかってきたのではないでしょうか?

確証バイアスを知っておくべき理由、知らないとダイエット成功までの道を遠回りしてしまう可能性が高い理由。

それは、確証バイアスを自覚しておかないと、

間違った結論にたどり着く場合があるから

です。しかもその間違った、というよりも「偏った」という感じでしょうか、極端に偏った結論が強化されてそこに固執するようになりやすい、と。

どんな人でも確証バイアスの傾向はもっているので、それを自覚しないでいると、他の意見と比べて検討することをせずに「これはこうなんだ!」と決めてそれと同じ意見ばかりを集めてしまいがちです。

もしそうなると、間違った選択をしたり、そもそも取れる選択の数を自分で絞ってしまったりすることになります。

これはダイエットなら、無茶なダイエットをしてしまったり、自分に合うダイエットにたどり着けなかったり、という問題が起きやすくなる、ということです。

たとえば、

「食べなれば痩せられるしリバウンドもしない」と一度信じた人は、確証バイアスによって

・ 食べないダイエットで痩せた人の情報

・「食べなきゃ痩せます!ダイエットは食べないのが正義です」と主張してる情報

のような、自分が最初に信じた「食べなれば痩せられる」という主張を強化する情報ばかりを集めてしまいがちです。

そして「食べないダイエットは危険」というような信じている主張を否定するような情報は、受け付けられなかったり、ネットのように自分から情報を取りに行く媒体ではそもそも目に入らなかったりしてしまいます。

それによって、

「やっぱり食べなければ痩せられるんだ!食べるのやめよう」

みたいな感じに、確証バイアスを意識していないと、たとえその人に合っていない、良くない情報であっても、その極端な考えを強化してしまうんです。

なので、そんな確証バイアスに対応するためにも、情報はできるだけ多角的に見て比較検討すべきです。

肯定派と否定派をはじめとしたいろいろな立場からみて比べたり、調査したりすることで、ものごとをもっと正確に見ることができます。それから、自分の考えと違っていても、様々な情報を取り入れることで、新しく他の選択肢に出会う可能性も高めることもできます。

いまから、実際に体験してみましょう。

多角的に見ることの重要性を体験してみる

ここで、「多角的に見ることがどうして大事なのか?」ということを実感していただけるように、簡単なクイズのようなものを用意してみました。

Q1. この画像は、どんな形ですか?

まぁこれは普通に「四角形」ですよね、ただの「長方形」。ではでは、質問をちょっと変えます。

Q2. 上のQ1の画像は、どんな形の可能性が考えられますか?

===Thinking Time===

 

 

===Thinking Time===

 

===Thinking Time===

はい、どうでしょうか。

これ、答えは無限にあるので、何個か回答例を出してみますね。

上の図形の実際の形は、こんなだったり、

こんな立体かもしれませんし

こんな机かもしれない。

1つの視点からでは、物体(三次元)の本当の姿を正確に知ることはできないんですね。

こんな風に、物体なら最低でも3つの視点から見てみないと、正確な形は把握できません。

もし具体的な物体でさえ正しく把握するのに最低3つの視点が必要ならば、

ダイエットのやり方、というような抽象的で形のないふわふわしたものならば、それを正しく知るためにはそれよりももっとたくさんの視点が必要だと思いませんか?

はい。

確証バイアスを回避して情報に触れる方法

確証バイアスから逃れるためには、まず

人は誰でもそういう

「信じたいことを支持する情報を集めがち、逆に否定する情報は避けがち」

という性質を持っているんだ、ということを知って意識することが重要です。

それから、いろんな視点から情報を眺めるようにします。

たとえば、

「はじめに

 ①自分はどう思うか考えて、それから

 ②自分の考えたのと同じ考えの情報と、

 ③逆の考えの情報、の両方に触れる。そして、

 ④自分と同じ&逆以外に何か別の考えはないか、を探す。そのなかで

 ⑤集まった情報を踏まえて、もう一度自分はどう思うか考える」

というような感じです。

ネットで↑の④のように、他の新たな情報を探すときには、

「自分で検索結果から見るページを選択するのではなく、少なくとも検索結果上位10件くらいはざっと全部のページに目を通してみる」

のがオススメです。

なぜなら、「自分で選ぶ」ことでバイアスがかかる余地が生まれるからです。

特に調べている事柄にそこまで詳しくないときは、その無知な状態で情報を選り好みしない方がいいです。とにかく多くの情報をザーーッと浴びることで、たくさんの視点が手に入ります。

とくにネットは、テレビのように勝手に情報が入ってくる受動的なものではなくかなり能動的なメディアなので、確証バイアスによって視点、考え方が固定されていると、そもそも異なる意見の人のページにたどりつかないことすらあります。そういうこともあるので、オススメしたように、ある程度網羅する勢いで情報を集めた方がいいですね。

私も高校生の時期に、検索ジャンキーかな?というくらいにネットサーフィンにハマっていたことがありました。

そのときに検索をしまくるなかで、選り好みせず全部のページを開いて見てゆくと、思いがけずいろいろな考えや知らない世界に触れることができました。

そのときから「自分の見えている世界は本当に狭くて、一部分でしかなくて、世界はもっと広いんだ」ということを知りました。

初めて自分の視野の狭さを体験として「実感した」んです。自分の見ている世界は世界のほんの一部だ、ということをただ「知っている」だけだったのが、それを「体験とともに実感する」ことで、より強く心に刻まれました。

まぁでも、それだけだとネットで検索しただけなので、それをきっかけに実際に新しいこと、たとえば普段買わないようなモノや本、体験にもお金を使ってみたりと今自分に見えている世界を広げるように意識して行動してきました。

「自分に今見えている世界が全てじゃない」と自覚しておくことは、確証バイアスを避けるうえでも、かなり役に立つはずです。

大事なのは「正しい情報を探す」というより「選択肢を増やして、そのなかで自分に合う最適解を探す」という意識をもつこと

ダイエットにおいては、

その情報が「誤った情報ではないかどうか」ということももちろん大事なのですが、

それよりも

「続けられるか」「少しやってみて結果が出てるか」「健康は保てているか」といったチェックポイントが満たせているか、という実利的な考え方をした方が建設的でいいです。

なぜなら、

そのダイエット法が「正しいかどうか」というのはその人の性格や嗜好によっても変化するので個人差が大きいですし、一般的に「正しい」とされている研究・論文からの情報だからと言って、条件や実験方法の違いで、導かれる結論がけっこう違うことが多いです。

正しさって難しい、というか、ものごとの正しさは置かれる文脈によって変わってくるものなので、あまり正しさに囚われすぎないようにしましょう。

目的を見失わないことです。あなたにとって重要なのは「正しい情報を見つける」という知的満足ではなく「健康を保って魅力的に痩せる」という現実の結果ですよね?

ちまたに溢れるダイエットの情報に触れる際は、

1)基本的な生物学の知識などの、判断基準となる知識のものさしを増やす

2)確証バイアスに気をつけて1つの考え方・方法論ばかりにとらわれない

3)ある程度検討したうえで、その中から選んで取り入れ、良い結果がでたら採用しつづける

の3点を意識するといいです。

これらを意識することで、たくさんの情報におぼれることなく、本来の「健康的に痩せる」といった目的に向かって、効率的に進めるようになるでしょう。

偏っていることは悪いことじゃない

ちなみに、異なる意見があるということは、多様性があるということでそれ自体が悪いわけではありません。それから、考えが偏っていること自体も悪いことではありません。

重要なのは、確証バイアスを自覚することです。確証バイアスによって、

「自分の見えている世界が狭く閉じられていないか」

「他に自分にとってメリットとなる情報をシャットアウトしてしまっていないか」

といったことを意識しておく方が、様々な手段から選択できるので、物事がうまくいきやすくなります。

そもそも、意見というのは、偏っているものです。偏ってなければ何も言っていないのと同じなので、それだと「選ぶ」ことができずに、「行動が起こせない」という何も変わらない状態になってしまいます。

何も変えずに満足できない現状にそのままいるよりも、ある程度比較検討したうえで、自分で考えて自分に合う偏った意見を、取り入れればいいと思います。

バイアスについて学ぶのはおすすめ

私は、確証バイアスをはじめとした認知バイアスの存在を知ったとき、自分の脳みそはこんなにも誤った判断をしてしまう可能性があるのか、と知ってびっくりしました。

認知バイアスは、人間が陥りやすい思考の傾向として、他にもたくさんあります。学んでみると面白いです。

生きていくうえでかなり使える知識なのでわたしももっと勉強しようと思います。

それでは〜

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